デンタルアカデミー東京 DENTAL ACADEMY TOKYO
enMDT苦楽部のご案内
カービング甲子園 あの暑い夏、開幕。
気楽に集まり、みんなでカービングを楽しみませんか。見せ合っても良し、自慢しても良し、世間話しだけでも良し。まだ規約もなく、これからみんなで考えて行く――そんなスタートですが、カービングをこよなく愛し、技術をぶつけたい、学びたい方、ぜひ集まりましょう。
日 時次回開催未定
場 所デンタルアカデミー東京
資 格カービング好きなら誰でもOK!
持参品マイ石膏棒(準備出来ない場合は教室にもあります) / 使用したいポイント類やインストゥルメント。 / 履物(サンダル等)・白衣・筆記用具類 / ※エンジンはスクールにて提供します。
第二回体験記
開催日:2015.11.07
繰り返しますが、私は歯科技工士ではありません。ただのリーマンでございます。そんなリーマンが誤って魔窟に踏み込んでしまったのは約一年前――そうです、あれからもう1年が経過してしまったのです。
ただ、彫る
何とも魅惑的なこのキャッチコピーに魅了されない男が果たしているのでしょうか。このイベントを前に私は一月程そわそわしどおしで、いつもの業務(コピー機の用紙補充、プリンターのインク交換、ゴミの分別、外回りの清掃など…)にほとんど身が入らずにいたのです。
掃き集めた落ち葉はそよ風で散らばり、掃いても掃いても飛び散ります。それをじっくり一日中繰り返し、日が暮れた頃になると私は社内で机の隅をじっと見ながら深く深くため息をつくのです。
あぁ、彫りたい…。
見えないストレスは確実に私をじりじりと締め付け、いよいよ石膏棒が美味そうに見え、技工所から漂う粉塵がなんとも芳しく感じてくるのです。そうです、私はすっかりあの魔窟の住民に感化されてしまい、ダークサイドに堕ちてしまったのです。ダークサイドに巣食う有象無象共が夜な夜な囁きかけます。
この世の全てを彫りつくしてやれ…。
わぁ!と叫び、私はベッドから飛び起きます。ああ、カービングのせいで私はこのままどんどん転落してしまうのか――正気を保っている今の内にせめて耳かき程でもいいから石膏棒を削ってみたい――。
頭を掻き毟りまくり、毛髪もそろそろ残り少なくなってきた頃、ようやくその日はやってきました。待ちに待ったこの日、私は朝からテンションMAX、出勤中にスキップする勢いでした。
ああ、それなのに…こんな仕打ちがありますでしょうか…。出社直後の社長の第一声――「M君が体調を崩して参加出来なくなったらしい、中止かも!」
ああ、そんな!
――M氏とは前回にも参加してくれたマニアッカーの一人、私をダークサイドに引き込んでくれた主要メンバーの一人で、目標とすべき人物でした。今回は参加人数が大変少なく、彼が参加しないとなると、開催が危ぶまれるのでした。私はがっくり膝を落とし、すぐさま発起人であるダークサイド代表の渡部氏に確認します。
「M君が来れなくなったらしいから、皆でポーセレン盛る事にするよ!どうする?一人だけどカービングやる?」
「やります、モチロン」――もう即答でした。やらないわけないでしょ、一人でもやりますよ、ええ。
前置きが長くなりましたが、そんなわけで第二回MCS苦楽部、無事に開催!
今回の参加者は私を入れて4名、そのうちカービングをやるのは私だけです。テーマは「ただひとり、彫る その他、盛る」です。
机に着くと、インストゥルメント類が既に並んでおります。前回より格段にバージョンアップされております。何事も形から入る私としては充実したこのインストゥルメント類を見るだけでもうウキウキです。でも何をどう使ったらいいのかさっぱりわかりません。
ちなみに前回のインストゥルメントはこれ。
今回のサンプル模型は4番のこれです。じっくりと見ると本当にかっこいい形状です。咬合面の複雑な入り乱れ具合にそそられます。
そんなわけで、渡部氏より直に前回のおさらいをご教示いただき、掘り込み開始です!
まずは適当に線を引きます。
おもむろに掘る。
ひたすら掘る。
がんがん掘る。
背後ではポーセレン組が真面目に渡部氏よりレクチャーを受けています。
「歯じゃなくてイカじゃん」とK氏の作品を見ながら盛り上がるポーセレン組。
途中、ポイントポイントで渡部氏よりアドバイスを頂きつつ掘る。
そして完成したのがこれです。時間が経つのが本当に早く、気づいたらもう夕刻です。
ダークサイド代表取締役の渡部氏に見て頂くと、思いのほか高評価です。「いいね!いいよ!いやー良く掘れてるねぇ!」とシゲシゲと見てくれます。
すると、ダークサイドの住民、菅野氏が、「代表が見ろってんで見に来ましたぁー」と言いながらやってきて、こちらもシゲシゲと見てくれます。
ポーセレン組も超真面目です。
渡部氏のレクチャーを受けつつ盛ります。
ひたすら盛ります。
完成した作品がこれ。とーってもおしゃれな、何かに使えるかもしれないストラップです。一つだけお遊びでカラフルな作品(イカ)が出来ております。
最後に集合写真を撮りましょかーあ、でも人が少ないからちょっと寂しいかな…と切り出したら、「いいよいいよ!人呼ぶから!」とすかさず渡部氏が集合命令を発動します。
なぜか人数倍増です。
次回日程は未定ですが、ぜひ!
第一回体験記
開催日:2014.10.11
歯科技工士でも何でもないただのサラリーマンである「私」が、踏み入れてはいけない領域に踏み込んでしまった、そんなお話をこれからします。
普段、私が何をやって居るかと言うと、分かりやすい所で言えば「草むしり」です。それから「パソコンの調整」「事務資料の作成」など…言わば本物の事務員さんや技工士さんのバックアップですね。「ちょっと!ネットが繋がらないよ!」といった苦情が先ずやって来るような、そんなポジションです。そして、高度な作業は「ホームページ作成」や「チラシデザイン」など、、、そんな事をやっています。
そんな私ですが、今回、カービングに初挑戦してしまったんです。
ことの発端はマスターセラミストスクール講師の渡部氏の一言から始まりました。「皆でカービングやったら楽しいよ!マニアックなやつらが多いからきっと集まるよ!」…そんな軽い感じではなかったのですが、略すとそんな感じだったと思います。
とにかくその一言から始まり、社長が快諾し、私のところに「チラシ作成」の仕事が入ってきたのです。
完成したチラシがこれ。
ついでにちょうど製作中のパンフレットにも入れました。
こんなんで本当に人が集まるのか?…最後の最後まで本当に心配でした。
いよいよ迎えた初日の2014年10月11日。なんと、9人も集まってくれました!まとまった人数が集まり、発起人の渡部氏もウンウンと満足そう。
どうやら、マスターセラミストスクールに通学中のマニアッカー達、M氏とI氏が調子に乗っていろんな所に声を掛けまくってくれたようです。お二人には本当に感謝です。
まずは全員の自己紹介から始まり、次いで渡部氏のデモが披露されました。
素晴らしく早いペースでガンガンと彫り進んで行く渡部氏。
「ここにはこんなポイントを使用すると良いです」などと具体的な説明も交えガンガン彫り進む。
その速さに驚嘆する参加者たちを尻目に、10分程でここまで彫り込む渡部氏…速い!
デモが終了し、「さあ、みなさん!彫りましょう!」そんなノリで始まったMCS苦楽部。コンセプトはまだ何もありません。歯科技工士に限らず、カービングやりたい人は誰でもOK。何やってもよし、エンジンやポイント類は充実してるよ、じゃんじゃん使ってOKだよ!石膏棒もあるよ!サンプルあるよ!そんな感じで、ほーれほれ彫れ!と合いの手が聞こえてきそうな勢いでした。
雰囲気にのまれ、今回、写真撮影だけのつもりが、私も人生初のカービングにチャレンジ!
渡部氏より支給されたのがこの3点セット。サンプル模型と石膏棒、そして、どこか懐かしさを感じるナイフ…「初めてだからこのナイフで十分だよ!」と渡部氏。他のみんなが使っているようなシャープなデザインナイフが良かったけど、そこは我慢。
まずは講師の1人である、菅野氏に彫り方を教わりました。
モデルのサイズをノギスで測り、石膏棒におおざっぱなラインを引き、彫る。
続いて輪郭を描き、おおざっぱに彫る。
これを四方から行う事によって、それなりの形になったところで細部を彫り込む!
支給された私の石膏棒なのに、どんどん彫り込んで行く菅野氏。
人生初のカービングはどうやら中途半端な所から始まりそうだぞ、、、と半ば諦めていたら、「はいこれ!」と新しい石膏棒をすかさず支給してくれる渡部氏。…ありがとうございます。
そんなわけで、彫る。
ひたすら彫る。
黙々と彫る。
終了時刻まで彫り込み、完成したのがこれ。
気付いたらもう夕方に。どうやら「彫る」という作業は人を惹きつける何かがあるらしく、とことん無心になれるようです。もっと細部まで彫り込んでみたかったのですが、生憎の時間切れとのことで持ち帰り宿題にしてみます。今回のカービングによって、歯の形状をじっくり観察でき、改めて奥深さを垣間見る事が出来たような、そんな気がしました。
これはマニアッカーM氏の作品。さすがマニアックなだけあって細部の作りが本当に細かいです。この画像以外にも、あまり見る事のない症例を再現した作品を披露してくれ、「この形状がかっこいいんですよ」と言っちゃうくらいマニアックなM氏。
最後は皆で記念撮影。次回開催日はまだ未定ですが、カービングに興味のある方はぜひご参加ください。